概要
Window Update (今回は品質更新プログラムを指す) は差分更新という機能を利用しており、通常のサイズよりも小さいサイズで、我々の PC に展開されます。
昨今の Window Update は非常にサイズが大きいため、本記事では、差分 (KB5062553 適用) でどのくらいのダウンロード、ディスクサイズの変化がみられるのかを確認します。
Windows Update の仕組みについては、こちらを参考にしてください。
※本記事は、あくまでも筆者環境 (Windows Home) での検証のため、ポリシー等を設定している環境の結果とは大きく異なることがあります。
Windows Update サイズ
まず、ここ最近の Microsoft Update カタログから、品質更新プログラム (B パッチのみ) における純粋な容量を見ていきましょう。




2025年4月までは、1GB 強でしたが、5月以降、約 3GB 以上になっています。リリースログを見てもらうとわかりますが、中身に特段差異は見られませんが、前月の D パッチが含まれていますので、それが大きな要因です。
ここ最近の D パッチは、様々な機能が追加されており、それにより、新機能盛りだくさんな品質更新プログラムとなっています。 (良し悪しは別として…)
2025年6月のプレビュー版 (2025年7月品質更新プログラムに適用版) だと、以下の通りですが、様々な機能が追加されていますね。
———- 中略 ———-
- [クリックして実行 (プレビュー)] 新規! 「Copilot+ PC でクリックして実行する」の新しいアクションMicrosoft 365 Copilotを確認します。 テキストや画像をMicrosoft 365 Copilotに送信し、質問に応答するために使用します。 [Microsoft 365 Copilotの要求] アクションには Microsoft 365 ライセンスが必要であり、organizationのプライバシー ポリシーに従います。
- [ナレーター]
- 新機能! ナレーターのスクリーン カーテン機能は、ナレーターがコンテンツを読み上げる間に画面を黒くすることで、プライバシーを保護し、フォーカスを向上させるのに役立ちます。 これは、他のユーザーが画面を表示せずに機密情報を操作できるパブリックスペースや共有スペースで特に役立ちます。 ナレーターを有効にするには、Ctrl + Windows + Enter キーを押します。 次に、CapsLock + Ctrl + C キーを押して、スクリーン カーテンをオンにします。 オンになっている間は、画面を非表示にして、通常どおりナレーターを使用できます。 CapsLock キーを押しながら Ctrl + C キーをもう一度押してオフにします。
- 新機能! ナレーターを使用すると、エクスペリエンス内で直接その機能を簡単に検出して学習できます。 新しい場合でも、高度なオプションを調べる場合でも、ナレーターは、新しい機能と変更ごとに説明する一連の手順とプロンプトを使用して、最新の更新プログラムを案内します。
- [PC 移行] New! Windows での PC から PC への移行エクスペリエンスのロールアウトが開始されています。 Windows バックアップ アプリにランディング ページとペアリング ページが表示され始め、今後の予定を最初に確認できます。 完全なエクスペリエンスでは、セットアップ中に古い PC から新しい PC にファイルと設定を転送できます。 PC セットアップ中のこの機能のサポートは、今後の更新プログラムで提供されます。 ロールアウトは、スムーズなエクスペリエンスをサポートするために段階的に導入されています。
———- 中略 ———-
2025 年 6 月 26 日 — KB5060829 (OS ビルド 26100.4484) プレビュー – Microsoft サポート
今までは、品質更新プログラム=セキュリティのパッチ、というイメージでしたが、ここ最近は品質更新プログラムでも、新しい機能が多く追加されています。恐らく、それが原因で、パッチサイズが大きくなっているのでしょう。
実際の Windows Update のサイズ
では実際のサイズを計っていきましょう。
KB5062553 適用前 (2025年6月の WU 適用)
2025年7月の B パッチである KB5062553 を適用する前、2025年6月の Windows Update 適用時のディスクサイズ、ネットワークの使用状況は以下の通りです。
- ディスクサイズ
使用領域:34GB

- ネットワーク使用状況
0 MB
※Windows Update ボタンを押下する前に、リセットをしています。

KB5062553 適用後 (2025年7月の WU 適用)
KB5062553 適用後、再起動前と再起動後で数値が異なります。
- ディスクサイズ (再起動前)
32.7 GB

- ネットワーク使用状況 (再起動前)
711 MB

- ディスクサイズ (再起動後)
31.6 GB

- ネットワーク使用状況 (再起動後)
1.09 GB

まとめ
以上から、2025年7月のパッチ、KB5062553 の適用におけるサイズまとめです。興味深いのは、KB5062553 を適用するとディスクサイズ減少するという点でした。なぜかは不明ですが、おそらく脆弱性修正や機能などの統合を行い、ディスク使用効率を上げたのではないか、と予測しております。
また、差分更新でありながらも、単純にネットワークからダウンロードしてくるサイズは、1GB を超えました。企業などで一斉に更新する場合は、ネットワークトラフィックを気を付けないとだめですね…。
ディスクサイズ | ネットワーク使用状況 | KB5062553 の純容量 | |
KB5062553 | – | – | 2.91 GB |
実環境: KB5062553 適用前 | 34 GB | 0 MB | – |
実環境:KB5062553 再起動前 | 32.7 GB | 711 MB | 711 MB (推定) |
実環境:KB5062553 再起動後 | 31.6 GB | 1.09 GB | 1.09 GB (推定) |
Windows Update のネットワークひっ迫を避けるために、配信の最適化を起用するケースも増えていると思います。以前検証しましたので、気になる方は、こちらを参照ください。